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    残された問題
     こんばんは@渋谷です。

     さっきまでなかなかインターネットにつながらず,困りました。

     いつも自動的に接続できるはずなのに,なぜでしょう?

     こういう事態になっても,つながらないのが,ホテルのせいなのか,それとも自分のパソコンのせいなのかの判断ができない知識の無さは,困りますね…。

     つながったということは,僕のパソコンのせいだったのでしょう。




     残された問題。

     それは,本試験でも既に択一式と記述式で出題されている論点に関する問題。

     記述式対策講座において出題した問題についてご質問をいただき,そこで僕も気付いた点です。

     一緒に考えてみましょう。でも,僕が解決できているのであれば,タイトルは『残された問題』にはならないわけでして…。つまり,この記事で示す問題には,解答がありません。

     民法501条1号は,次のような規定です。

     保証人は,あらかじめ抵当権の登記にその代位を付記しなければ,その抵当権の目的である不動産の第三取得者に対して債権者に代位することができない。



     この規定に関して,最高裁は,次のような見解を示しています。この点は,S57-am1-5で出題済みです。

     保証人があらかじめ代位を付記しなければ担保権につき第三取得者に対して債権者に代位することができないのは,目的不動産の第三取得者は,その取得に当たり,既に債務の弁済をした保証人が代位権を行使するかどうかを確知することができるようにするためであるため,保証人の弁済後に目的不動産を取得しようとする第三取得者に対してはあらかじめ代位の付記を要するが,第三取得者の取得後に弁済をする保証人は,代位のための付記を要しない(最判昭41.11.18)。



     この判例が言いたいことは,民法501条1号の『あらかじめ』とは,『弁済後の第三取得者の登記前』という意味であるということ。もっと分かりやすくいうと,保証人は代位弁済しても,第三取得者が所有権の移転の登記を経由する前に,代位弁済を原因とする抵当権の移転の登記を経由しなければ,代位することができないということです(登記研究206号72頁)。

     この結論,つまり,代位弁済を原因とする抵当権の移転の登記の可否に関しては,近年,択一式でも記述式でも出題されています。

     出題実績を見てみましょう。

     まずは,記述式の出題実績。

     出題されたのは,H19-36の問4であり,いわゆる『仮定問題』です。

    H19-36-(4).jpg

     次に,択一式の出題実績。

     出題されたのは,H23-19-ウであり,いわゆる『登記簿問題』です。

    H23-pm19-ウ-1
    H23-pm19-ウ-2
     
     じゃあ,問題。

     代位弁済を原因とする抵当権の移転の登記の申請はできないとして,




     この抵当権,どうするの?




     分かりますよ,どうせ抹消するんだ。

     でも,それを裏付ける見解が,(僕の有する文献等では)見当たらない。

     抹消原因が知りたい。

     代位弁済がされたけど,移転の登記ができないから,抹消する。だから,代位弁済が原因?

     いやいや,代位弁済を原因として抵当権の登記の抹消を申請したら,却下されそう。『おいおい,代位弁済といえば,抹消じゃなくて,移転だろう?』といわれた。

     分かっているよ,それは!

     じゃあ,弁済にしよう,そうしよう。そうする?

     ってなって,結局,答えが出ません。

     ところで,上記H19-36を作成した試験委員は,この点まで考えて問題を作成したのでしょうか?

     どういうことかというと,

     事実関係を置き換えるという仮定問題の場合,

     申請することができる登記があるときは,その登記の登記の目的と登記原因を,

     申請することができる登記がないときは,その理由を,

     書きなさいって問題になりそうです。以下は,H18-36の問4であり,まさにそんな感じです。

    H18-36-(4).jpg

     上記の問題について,明確な解答がない(少なくとも僕の中で)ことを自覚しながら出題したのであれば,大したもんです。たまたま避けることができたのであれば,最悪です。どっちなんでしょう?

     という話でした。

     では,また。

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