このブログは,多くの受験生の方が司法書士試験に合格するために開設しました。
    択一式問題における現場思考

     こんばんは。

     今日は,前に作成したレジュメの校正やQA回答の仕事をした後,平成24年度司法書士試験の問題を利用して,掲題のとおり,『択一式問題における現場思考』というものを考えていました。

     司法書士試験においては,毎年,過去問をしっかり演習・分析し,とりあえず考えられる既出事項や未出事項を習得し,更に,解法の訓練をすることによって合理的な解答方法を身に付けたとしても,それでもなお現場思考で解答しなければならない設問(以下「現場思考設問」といいます。)が出題されます。

     なぜ現場思考設問が出題されるのかを考えてみると,試験委員が受験生が何を知っていて何を知らないのかを分かっていないことや,満点を取らせないようにするためなど,色々考えられます。

     でも,大切なのは,現場思考設問をどのように解答するかです。
     
     なお,予備校は,受験生の知不知を分かっている分,現場思考の問題を答練等で出題することができるわけですが,それをあまりしないのは,現場思考設問よりも,既出事項や有名な未出事項を題材とする設問の方が圧倒的に多く出題されるからです。

     では,どのように現場思考設問に解答するか?

     それを改めて検討するために(前にやったのは,平成24年度司法書士試験直後で,その後に行われる本試験解説でそこを示そうと思ったのですが,「さあ,これから平成25年度に向けて!」ってときに,いきなり「現場思考設問」の話は無いなと思い,やめたという僕しか知らない経緯があります。),今日,平成24年度司法書士試験の問題を分析しました。

     分析方法は,簡単(皆さんは,今更やらないようにz1)。

     まず,平成24年度の問題に,過去問番号を記入する。
     次に,過去問番号が記入されていない設問について,有名な未出事項を題材とする設問を排除する。
     最後に,残った設問について,現場思考で対応できるかの判断をする。

     というもの。

     結構あります,平成24年度における現場思考設問。どの設問なのかをここで指摘するか否かは,そこで指摘された知識は既出事項になる上,平成25年度対策としては意味がないものであるため,迷ってます。

     最後に,『現場思考』って言葉。

     今までの法令等の勉強を通じて養った,『何となくの基準』を設問に当てはめることをいいますが(僕の定義),結局は,『常識的に考えてどうなのか?』ってことに集約される気がします。一概にはいえませんが,常識で解ける設問が多いです。

     一つだけ,具体例を挙げましょう。大丈夫,多くの受験生の方がちゃんと現場思考で解答できた設問ですから。

     H24-am8−1

     所有権に基づく妨害排除請求権は,相手方が責任能力を欠いている場合であっても,その成立を妨げられない。



     まず,H24-am8は,単純正誤問題で,誤っているものを問う問題であるところ,設問の2から4までは既出事項であり,ここはちゃんと全部「正しい」と判断できなければならない。

     次に,未出事項は,設問の1と5ですが,5は,大審院の古い判例を題材とする設問。コンメンタール的な本を読めばちゃんと示されていますが,普通の基本書や予備校本には示されていません。

     これに対して,設問1は,上記のとおり,特に判例を問う素振りもなく,まさに,現場思考設問です。

     では,どのようにして判断するか?

     多くの受験生の方が有する知識として,『妨害排除請求権は,相手方に故意又は過失がなくても,行使できる。』というものがありますが,これを使って解きます。

     つまり,『相手方に故意又は過失がない状態』=『相手方が責任能力を欠く状態』という現場思考というか類推というか,そういったことが必要です。

     
     皆さんは,現場思考についてどう思いますか?

     怖い?嬉しい? 色々あると思います。

     僕が思うに,上記のとおり,設問のうち一定数は現場思考設問ですので,避けては通れないわけで,でも,現場でちゃんと思考して解答でき,かつ,正確な判断をすることができるかは,現場思考設問でない設問を解答するためにいかに頑張って勉強したかが大切です。

     すなわち,上記のとおり,現場思考とは,『今までの法令等の勉強を通じて養った,『何となくの基準』を設問に当てはめること』(僕の定義)ですから,法令等の勉強を通じて『何となくの基準』を養っておく必要があるわけです。

     この『何となく基準』は,勉強時間とかはあまり関係がない気がします。あまりうまく表現できませんが,法律なのに,試験であるがゆえに,『感性』が大切になるというか何というか…。



     では,また。
     
     ↓ クリックお願いします! 
    にほんブログ村 資格ブログ 司法書士試験へ
    にほんブログ村

     ↓ 絶賛発売中。紹介記事は,こちらです。補足説明は,こちらです。


     ↓ 絶賛発売中。直前期に効きます。
     
     
    【電子書籍】
    □ 平成25年度対策 憲法の出題実績と重要論点の項目の列挙
    □ 平成25年度対策 法人法基本通達完全対応問題集
    □ 平成25年度対策 司法書士試験の過去問【憲法】
    □ 平成25年度対策 司法書士試験の過去問【会社法及び商法】(平成18年度以降)
    □ 平成25年度対策 司法書士試験の過去問【商業登記法】(平成18年度以降)

    【過去問解析講座】
     過去問解析講座【ガイダンス】
     過去問解析講座(1)
     過去問解析講座(2)
     過去問解析講座(3)

    【平成25年度の記述式問題対策】
     平成25年度の記述式問題対策(1)
     平成25年度の記述式問題対策(2)
     平成25年度の記述式問題対策(3)
     平成25年度の記述式問題対策(4)
     平成25年度の記述式問題対策(5)
     平成25年度の記述式問題対策(6)
     平成25年度の記述式問題対策(7)
     平成25年度の記述式問題対策(8)
     平成25年度の記述式問題対策(9)
     平成25年度の記述式問題対策(10)
     平成25年度の記述式問題対策(11)
     平成25年度の記述式問題対策(12)
     平成25年度の記述式問題対策(13)
     平成25年度の記述式問題対策(14)

    【持分会社の社員】
     持分会社の社員(1)
     持分会社の社員(2)
     持分会社の社員(3)
     持分会社の社員(4)
     持分会社の社員(5)
     持分会社の社員(6)


    スポンサーサイト