このブログは,多くの受験生の方が司法書士試験に合格するために開設しました。
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     こんばんは。

     昨日の続きをやりましょう。

     抵当権者は,抵当権に基づき担保不動産競売の申立てをしている場合でも,賃貸人が取得した賃料債権に対して物上代位権を行使することができる。



     昨日紹介した最判平元.10.27は,

     目的不動産に対して抵当権が実行されている場合でも,右実行の結果抵当権が消滅するまでは,賃料債権ないしこれに代わる供託金還付請求権に対しても抵当権を行使することができるものというべきである。



     と判示して,重畳的併存説を採用することを明らかにしました。

     これは,前回説明した既出判例の未出事項です。

     ちなみに,上記の判決事項を知らなくても,


     強制競売又は強制管理の方法は,併用することができる(民執法43条1項後段)。
         ↓
     同じことが,担保権の実行の場面でもいえる(民執法188条)。
         ↓
     担保不動産競売と担保不動産収益執行は,併用することができる。
         ↓
     担保不動産収益執行は,物上代位権の行使みたいなもんだろう。
         ↓
     担保不動産競売と物上代位権の行使は,併用することができる。

     という流れで正誤の判断をすることができるし,合格レベルの受験生というものは,そういう判断を行うはずです。

     本当は,ここで終わっても良いのですが,せっかくですから,もう少し深い話をしましょうか?

     最高裁は,担保不動産競売の方法と物上代位権の行使の方法について,常に重畳的併存説を採用しているわけではありません。場合によっては,選択的併存説,すなわち,担保不動産競売か,物上代位権の行使か,どっちかの方法しかダメですよっていうことがあります。

     それが,売買代金債権に対する物上代位権の行使の場面です。

     まず,そもそも売買代金債権に対する物上代位権の行使は,抵当権の追及効や代価弁済制度の存在を挙げて,否定されている旨の記載されているテキストもあると思います。

     でも,最高裁は,認めています(最判昭45.7.16)。判例がちょっと古いなと思われるかもしれませんが,買戻代金債権に対する物上代位権の行使の可否に関する最判平11.11.30を解説する最高裁判所判例解説の平成11年度版の中に,売買代金債権に対する物上代位権の行使が認められていることが確認されています。

     そして,この最判昭45.7.16は,担保不動産競売と売買代金債権に対する物上代位権の行使は,どっちかに限りますよという選択的併存説を採用しています。

     ところで,以上の内容は,基本ですか?応用ですか?

     基本という概念につき,過去問にあるから基本,その法令等において重要事項であるから基本など,色々あると思います。

     さすがに上記の内容を基礎講座で説明するのはどうかと思いますが,頻出の物上代位権という論点ですが,まだ夏ですし,上記ぐらい深くやってもまったく問題はないと思います。知らないと解けませんし。

     では,また。

     ↓ 本試験分析セミナーの講義において,物上代位権に関する未出の判例をちゃんとチェックした皆さん,クリックお願いします!補足解説においては,そんな皆さんのために,あの判例から民事執行法の話まで広げていきたいと思います。
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