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    本試験分析セミナーの補足説明(5)
     夏のイベントに関してはこちらの記事をご参照ください。

     上級(総合)本科生の無料体験入学については,こちらの記事をご参照ください。




     こんばんは。

     本試験分析セミナーの補足解説(5)です。

     何となく『もう飽きた…』という声が聞こえてきそうな今日この頃。

     そんなときは,本試験分析セミナーの補足解説と位置付けるのではなく,平成26年度司法書士試験において出題される可能性が高い論点の説明だなと,そう捉えてください。

     まだ物上代位の話が続きます。

     前回書きましたが,物上代位関係判例の残された大物である最判平10.3.26の説明です。

     債権について一般債権者の差押えと抵当権者の物上代位権に基づく差押えが競合した場合には,両者の優劣は一般債権者の申立てによる差押命令の第三債務者への送達と抵当権設定登記の先後によって決せられ,右の差押命令の第三債務者への送達が抵当権者の抵当権設定登記より先であれば,抵当権者は配当を受けることができない(最判平10.3.26)。



     最判平10.3.26(以下「平成10年判例」といいます。)は,ソフトに説明する場合とハードに説明する場合があるのですが,今はまだこんな時期ですので,両方やっちゃいましょう。

     まずは,ソフトな説明。

     平成10年判例は,構図的には,抵当権者と一般債権者の賃料債権をめぐるバトル。

     どっちが勝つか?

     結論的には,抵当権者に断然有利な結論です。上記のとおり,抵当権者は抵当権の設定の登記を基準とし,一般債権者は第三債務者への差押命令の送達が基準となるからです。もし,抵当権者が抵当権の設定の登記をしてなかったら…この続きは,明日以降の『ハードな説明』に譲りましょう。

     ところで,僕は,平成10年判例は,平成25年度司法書士試験に,事故で出題されなかった,つまり,たまたま出題されなかったと考えています。

     どういうことかというと,試験委員の出題する判例の駒の中に,平成10年判例は必ずあるはずであり,平成25年度司法書士試験において出題されなくても,平成26年度司法書士試験以降の比較的近い未来の司法書士試験において出題される可能性があります。

     ちょっと話はそれますが,僕は,こういうのが出題予想だと思うのです。

     僕も,平成25年度司法書士試験において,出題予想した事項が結構出題されたわけですが,民法でいえば,成年後見制度,相続と登記,即時取得,共有,留置権,物上代位,抵当権消滅請求,法定地上権,連帯債務,賃貸借,遺留分減殺請求。

     ただね,皆さんが平成25年度司法書士試験の前に『これらが出題が予想される論点です!』って言われたとしますよね。

     それに対して,皆さんは,『まじか!?そんなとこが出題可能性が高いのか!?ちゃんとやろう!』ってなりますか?

     予備校を利用していないのならそう思うのかもしれませんが,通常は,『ま,まあそうでしょうけどね,誰が考えても…。』ってなるはずです。いや,皆さんなら,絶対そうです。

     ということで,どう考えても出題される可能性が高い論点は,出題予想といってはならないということにしましょう。いや,無理ですね。ちゃんとどう考えても出題される可能性が高い論点も伝えなければなりませんね。こうしましょう。どう考えても出題される可能性が高い論点を出題予想して,それが現に出題されたとしても,的中的中と調子に乗らないこと

     話を戻しましょう。

     平成10年判例が出題されるかもって話です。

     実は,平成25年度司法書士試験の問題に,先取特権者と一般債権者のバトルの方が出題されているんです。

    【H25-am12-1】

     動産売買の先取特権者Aは,物上代位の目的となる債権につき一般債権者Bが差押命令を取得したにとどまる場合には,当該債権を差し押さえて物上代位権を行使することを妨げられない。


     
     で,これを抵当権者バージョンにする。手法は,以下の本を始め,僕が多様する,問題文の単語を置換する方法。正誤を判断してみてください。


    ※ この本,ロープライスがローじゃなくなってます…笑 もう改訂しないので,どっかで内容公開しようかな~。

    【H25-am12-1改】

     抵当権者Aは,物上代位の目的となる債権につき一般債権者Bが差押命令を取得したにとどまる場合には,当該債権を差し押さえて物上代位権を行使することを妨げられない。



     う~ん,我ながら非常に微妙な設問が出来上がりました。

     平成10年判例の重要なポイントに,抵当権の設定の登記というものがあります。もうダメだ,我慢できない。実はね,平成10年判例の実際の事案において,抵当権者は,抵当権の設定の登記をしてなかったため,一般債権者に負けてしまったんです。だから,抵当権の設定の登記の存在は,抵当権者が勝つか負けるかを決定付ける,重要なポイントなんです。

     そうすると,上記の設問は,抵当権の設定の登記の有無が示されておらず,物上代位権を行使することが妨げられる場合もあることから,『誤り』と判断しそうでしょ?

     でもね,最判平10.1.30(平成10年判例ではなく,皆さんご存知の抵当権者と債権の譲受人とのバトルに関する判例です。)も抵当権の設定の登記が重要なポイントになるところ,この判例が出題されたH17-am14-ウにおいては,抵当権の登記のことなんか何も書いていないのに,『正しい』と判断しなければなりませんでした。

    【H17-am14-ウ】

     建物を目的とする抵当権の抵当権者は,その建物の賃料債権が譲渡され,第三者に対する対抗要件が備えられた後であっても,その賃料債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる。


      
     話を戻しますが,上記【H25-am12-1改】の検討において,『はいはい,抵当権者が勝ちますよ』と安易に考え,抵当権の登記のことを考えなかった方は,平成10年判例のことはもう良いとして,未出事項に飛び付き撃沈症候群の疑いが強いので,これからちゃんと治していきましょう。

     長くなりましたが,今回はこれぐらいで。

     ブログを書くときって,とにかく夢中でだーっと打つので時間が一瞬で過ぎますが,後で読み返すと,まあ長い,くどい,重い。分かってるけど,やめれません。
     
     では,また。
     
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