このブログは,多くの受験生の方が司法書士試験に合格するために開設しました。
    一部請求(2)
    夏のイベントに関しては,こちらの記事をご参照ください。




     こんばんは。

     昨日は更新せず,ごめんなさい。

     とある原稿の書き直しに苦しんでおりました。というか,現在も苦しみ中。

     遅くなりましたが,続きをやりましょう。

     一部請求の記事で出題した以下の宿題の答え合わせからです。

     と思ったのですが,いきなり脱線して良いですか?

     僕は,今年度から,『現代の司法書士試験』という言葉を積極的に使用するようにしています。『過去問だけで7割』だとか,『マイナー科目は条文と過去問だけでOK』だとか,『年内は主要4科目,マイナー科目は年明けから』だとか,そういう一昔前の格言のようなものが,今なお存在しています。

     僕は,上記の格言が間違っているとはいいません。

     でも,『現代の司法書士試験』には,現代の格言が必要だとも思います。

     なぜこの話をしたのかというと,抽象的な方法論の提示に終始せず,具体的な論点の解説をするというのが基本方針の姫野司法書士試験研究所,もっと主要4科目以外の論点も扱い,また,扱う時期もあまり意識しない,すなわち年内からがんがんマイナー科目の話をしていくことを宣言します。

     話を戻します。宿題の答え合わせです。

     100万円のうちの20万円であることを明示しないで20万円の支払を請求する訴えを提起した場合,消滅時効中断の効力は,どれぐらいの限度で生ずるのでしょうか?



     判例は,明示的でない一部請求の訴えの提起による消滅時効の中断の効力は,当該債権の同一性の範囲内においてその全部に及ぶとしています(最判昭45.7.24)。
     
     そうすると,上記の宿題において,消滅時効中断の効力は,債権の全部である100万円で生ずるようにも思えます。

     しかし,上記の宿題においては,そもそも80万円部分については訴えを提起していないため,消滅時効中断の効力が生ずるというのもおかしな話です。

     では,なぜ最判昭45.7.24は,その債権の全部について消滅時効中断の効力が生ずるとしたのか?



     それは,最判昭45.7.24の事案が損害賠償請求事件だったからです。

     上記の宿題における金額を使用して説明すると,当初は20万円の損害だと思って損害賠償請求していたところ,もっと治療費がかかることになったため,その請求を拡張して100万円にしたわけです。

     被告としては,多額の賠償金を支払いたくないため,80万円部分について,消滅時効が完成したと主張する。

     でも,最高裁は,当初の20万円と拡張した80万円とは同一性があるとして,80万円部分についても,20万円を請求した時点で消滅時効中断の効力が生じていたと判断しました。

     以上が,明示的でない一部請求における消滅時効中断の範囲。

     ここから,いよいよ本命の明示的一部請求に関する最新判例に突入ですが,これは次回ということにしましょう。

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