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    登記名義人の表示の変更の登記の怖さ(2)【追記あり】
     こんばんは。

     以下の記事の続きです。

     登記名義人の表示の変更の登記の怖さ(1)


     何とかして,気付きにくい前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記を出題することはできないのか?



     これに対する解答手法を今回示すのですが,先に前回の記事の補足をさせてください。

     前回,僕は,上記の問いの直前に,以下のように書いてします。

      ただ,出題者としては,それでも前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記の論点を出題したいはずです。



     ここを読んだとき,疑問に思いませんでしたか?出題したい「はず」と言い切る意味を。

     出題者がこの論点を出題したいと考えるのは,論点としての安定性が高いからです。

     すなわち,もう何度も出題しており,極端に出来不出来が左右されることがない論点であるからです。

     出題者は,問題が簡単でも責められ,逆に難しすぎても責められるものですので,こういう論点を選んでしまうといえます。

     では,今回の内容です。

     散々出題されている前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記の論点を,気付きにくく,こっそりと出題する手法は,以下のとおりです。

     前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記の論点の処理手順を確認してください。

     ある登記名義人についての住民票の写しや履歴事項証明書が示され(※),そこから表示の変更を読み取り,申請すべき権利の登記の前に当該表示の変更に係る登記を組み込んでいきますよね?

    ※ もう今更なので詳しくいいませんが,平成24年度の,「真実性に関する注意事項」と「依頼者からの聴取内容」で登記名義人の住所の変更を示すとの出題手法には注意が必要です。

     この処理手順において重要なことは,その住民票の写し等を見た際に,

     その住民票の写し等に記載された主体を不動産情報(全部事項証明書等)の全体から探す

     ということです。

     フォントを大きくしましたが,ここめっちゃ大切です。

     どういうことかというと,例えば,別紙が以下のような構成であったとします。

     別紙1 甲土地の不動産情報 所有権の登記名義人 渋谷区 A
     
     別紙4 乙土地の不動産情報 所有権の登記名義人として 港区 A

     別紙8 渋谷区から港区への移転を示すAの住民票の写し



     こういう問題において,別紙8を見て,

     「ふむふむ。Aは,渋谷から港に移転したんだな。Aは誰だっけ?あ,乙土地の所有者か。あれ?Aは既に港区で登記されているぞ。これはフェイクだな。Aにつき名変不要!」

     という判断は,まずいでしょ?

     ちゃんと,Aという人がどこに登場したのか,すなわち,Aが別紙4の乙土地だけではなく,別紙1の甲土地でも登場していたことを確認しなければなりません。甲土地につき所有権の登記名義人Aを義務者とする何らかの登記が出題されていれば,一発退場です,レッドカード。←明日の早朝のギリシャ戦を観ろというフリでは決してありません。

      このように,この確認を怠ると,前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記の論点の存在に気付き,検討までしておきながら,前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記を忘れて大失点・不合格という大変な事態に陥ります。

     ということで,このブログをご覧の皆さんは,前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記の論点を検討する際には,くれぐれも,その表示の変更に係る主体を問題全体から探すようにしてください。


     …。

     
     何かちゃんと伝わっているか不安になってきたので,もう1個具体例出して良いですか?


     別紙1 甲土地の不動産情報 所有権の登記名義人 渋谷区 A
     
     別紙4 乙土地の不動産情報 所有権の登記名義人 品川区 B

     別紙5 乙土地の売買契約書 売主:品川区 B  買主:渋谷区A

     別紙8 売買契約後に渋谷区から港区へ移転したことを示すAの住民票の写し




     こういう別紙構成を見ても,ちゃんと処理してください。

     別紙4,5及び8により,「Aは,売買契約後に住所を移転しているため,直接港区で登記を受ければ良い。別紙8は,名変事由を示すものではなく,売買移転の登記におけるAの住所証明情報として特定させるための出題だな。」なんて間抜けなことはいわないように。

     いや,間抜けは言いすぎであり,そういう面もあるのですが,それを考えすぎて,別紙1の甲土地の所有権の登記名義人Aとしては前提登記としての登記名義人の住所の変更の登記が必要だということにも気付かないなんてことがないように。

     大丈夫。問題全体から探せば良いんです。

     探せば,絶対に見つかります。

     早急な,勝手な,本問には前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記は出題されていないとの判断が,ダメなんです。

     これで,前提登記としての登記名義人の表示の変更の登記の怖さの話は,終わりです。

    【追記】 当初は,住民票の写し等の別紙からのアプローチのみを意識して書いたので,「住民票の写し等を見た際に,問題全体から探せ。」という解法だけ書きましたが,2個の具体例のうち1個目の具体例については,不動産情報からのアプローチも必要です。どういうことかというと,同じAという人物が甲土地と乙土地を有しているのに,その住所が渋谷区と港区で異なるなんて情報は,不動産情報を検討した際に気付いておくべきことだということです。同じAなのに住所が異なるなんて,どっちかの名変登記を省略させる罠でしかありませんからね。という重要なことを書き忘れていました。ごめんなさい。

     ところで,このブログ,ずっと司法書士試験の人気ブログランキング1位をいただいており,これも熱心な読者である皆様のおかげであるところ,その熱心さに乗じて,もう1段階レベルを上げた不動産登記法の記述式問題における論点を説明させていただきたいと考えています。

     この論点の予告をするのは非常に難しいのですが,この論点には,問題全体を探すと逆に間違うという性質があります。

     「いやいや,さっき問題全体を探せって言いましたよね?」

     とのお叱りを受けそうですが,それもそうなんです,それだけではないのです。


     ということで,

     この論点の説明,やって良いですか???


     では,また。

      
     ↓ その論点とやら,聴きたいけど聴きたくない皆さん,クリックお願いします!!僕が受験生なら,聴きたいです。そういう情報しか,ここには書きません(ほとんどの場合は笑)。抽象的な方法論・精神論に終始せず,具体的論点をが売り文句ですから。
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