このブログは,多くの受験生の方が司法書士試験に合格するために開設しました。
    現場の悪魔【解答解説編】 ※ 申請日修正しました。
    【新しい電子書籍】

     平成26年会社法等一部改正の解説
              DLmarketで購入


     平成26年会社法等一部改正一問一答問題集
              DLmarketで購入


     紹介記事は,こちらから。 上記 平成26年会社法等一部改正の解説 に完全に対応した問題集です。

    平成27年度記述式問題対策【答案作成に当たっての注意事項】
              DLmarketで購入

     




     こんばんは@自宅です。

     今日は,渋谷校にて,択一式対策講座【理論編】民法第5回・第6回の講義でした。

     本気で合格したい受講生の皆さんが,必死に民法と格闘する姿を見ると,必要以上に丁寧に説明してしまい,結果,進行が遅れます…。

     でも,良いです。

     受講生の皆さんならお分かりになると思いますが,この民法の講義を受講して,本試験の民法の問題が解けないわけがありません。

     残りも頑張ってご受講ください。




     今回は,以下の記事の続きです。

       現場の悪魔【問題編】

     タイトルは過激ですが,内容は,純粋な記述式問題対策です。

     以下の問題の解答解説編です。

    【問題】

     以下の(登記記録)及び(事実関係)を前提として,申請すべき登記に係る申請情報を作成し,かつ,本問における問題点を述べなさい。
     なお,登記の申請日は,平成27年7月15日とする。また,申請件数を最少としなければならない。
     ※ ごめんなさい,申請日修正しました。

    (登記記録) ※登記事項一部省略
    甲区
     3番 所有権移転 平成□年□月□日売買
          甲市乙町一丁目1番1号 A
     4番 所有権移転 平成27年1月10日相続
          □市□町□丁目□番□号 C
    乙区
     1番 根抵当権設定 平成□年□月□日設定
          債務者 甲市乙町一丁目1番1号 A
         根抵当権者 B

    (事実関係)
     平成27年6月30日,AのBに対する債務を保証していたDは,Bに対し,その保証債務の全額を弁済した。



     申請情報の正確さはこの企画の本題ではないので(あくまでこの企画の本題ではないだけです。本試験の現場では本題です。),登記の目的と登記原因及びその日付だけ示しておきます。

     1件目 1番根抵当権変更 平成27年1月10日相続
     2件目 1番根抵当権移転 平成27年6月30日代位弁済

     
     
     本試験で絶対にやってはならないのは,悪魔の囁きに耳を貸すことです。

     どういう囁きか?

     債務者Aは,もう死んでるよ。甲区3番の所有者Aについて相続登記されているから分かるでしょ?で,その相続登記の登記原因の日付を見ると,既に相続開始から6か月経過しており,合意の登記ができなくなっていることが明らか。だから,相続を登記原因とする債務者の変更の登記なんて省略して,直接代位弁済の登記を申請しようよ。ほら,申請件数は最少にしろって注意書きもあるし。



     この囁きに乗ったら,アウト(ここでは,ほぼ不合格の意味)。

     たしかに悪魔の囁きには納得できる部分がありますが,散々勉強した不動産登記法の勉強(択一式問題対策を含む。)の中で,

     「不動産の所有者と根抵当権の債務者が同一人である場合に,不動産につき相続登記が経由されており,その相続登記の登記原因の日付から相続開始後6か月経過の事実が明らかであれば,登記記録上元本の確定が明らかなものとして,元本の確定の登記を経由しないで,元本の確定後に限り申請することができる登記の申請をすることができる。」

     なんて話聞いたことがないはずです。

     だったら,上記の悪魔の囁きに気付いたとしても,それを無視して,基本に忠実に,上記の解答のように申請するべき登記を構築するべきです。

     今,僕は,「上記の悪魔の囁きに気付いたとしても」と書きましたが,上記【問題】の内容をもう一度ご確認ください。

     【問題】における問いは,申請情報の作成とともに,「本問における問題点」を指摘することです。

     これまでに述べた点に一切気付かず,上記の解答と同じ結論になった受験生の方は,悪魔の囁きに乗ってしまった受験生の方よりも,まずい状況だと,僕は思います。

     なぜなら,これだけ問題点に気付きやすい【問題】において問題点に気付かないことは,問題文をちゃんと読んでいないことが明らかであるからです。

     もう一度言います。

     僕は,悪魔の囁きに乗った受験生の方よりも,問題点に気付かなかった受験生の方の方が,記述式問題に対する解答能力は低いと思います。 

     ところで,今回取り上げた論点に関しては,実は,出題ネタがあるんです。

     根抵当権の債務者の氏名及び住所と根抵当権設定者である所有権の登記名義人の氏名及び住所が登記記録上同一であり,当該所有権の登記名義人について相続を登記原因とする所有権の移転の登記がされている場合でも,当該根抵当権の債務者についても同じ時に相続が開始し,相続の開始後6か月を経過した時点で元本が確定していることが明らかであるということは困難であるため,他に元本が確定していることが登記記録上明らかな事情が認められない限り,当該根抵当権につき代位弁済を登記原因とする移転の登記を申請するときは,その前提として,相続を登記原因とする債務者の変更の登記又は元本の確定の登記を申請することを要する(登記研究784号P149)。



     このことを踏まえて皆さんに考えていただきたいことは,今回の【問題】において,一番苦労せずに済むのは,この登記研究の見解を知っている受験生の方です。

     つまり,論点を知っている者が,最も強いんです。

     当然のことですが,記述式問題で出題されるすべての論点をあらかじめ押さえておくことは,ほぼ不可能です。

     だからといって,論点の習得を疎かにして良いはずはなく,今回のように,論点を知っておけば何の迷いもなく正解を導くことができる問題が出題される可能性があることに十分留意すべきです。

     例えば,平成26年度においても,住所移転の結果,結局同じ住所地に戻った場合には登記名義人の住所の変更の登記を省略することができるという論点は,悩んで結果省略するよりも,知っておけば何の迷いもなく省略できるわけです。
    (参考) 平成26年度司法書士試験の分析(2)ー午後の部第36問(不動産登記法の記述式問題)


     以上,記述式問題対策として,悪魔の囁きに乗らないように,基本的な登記手続を習得することも重要ですし,現場における類推をできるだけ排除できるよう,出題される論点のアンテナはちゃんと立てておくべきだという話でした。


     では,また。
     

     ↓ 「今日の記事は,平成26年度本試験後,最も重い!」と思った皆さん,クリックお願いします!本気の受験生には,本気で応えます。これが記述式問題対策です。いつまで問題演習を繰り返すのですか?
    にほんブログ村 資格ブログ 司法書士試験へ
    にほんブログ村

    【平成27年度司法書士試験対策】

     記述式問題の分析のアプローチ(1)
    ※ (2)以降は,準備中です。

     平成26年度司法書士試験の分析(1)ー午後の部第15問ウ【追記あり】
     平成26年度司法書士試験の分析(2)ー午後の部第36問(不動産登記法の記述式問題)
     平成26年度司法書士試験の分析(3)ー全般【追記あり】【再追記あり】
     平成26年度司法書士試験の分析(4)ー全般
     平成26年度司法書士試験の分析(5)-【速報版】民法の過去問からの出題数
     平成26年度司法書士試験の分析(6)-午前の部第28問エ
     平成26年度司法書士試験の分析(7)-試験上の注意事項と携行品
     平成26年度司法書士試験の分析(8)-午後の部第7問ウ【追記あり】
     平成26年度司法書士試験の分析(9)-本試験分析セミナーのレジュメ作成等
     平成26年度司法書士試験の分析(10)-本試験の現場における比較問題対策
     平成26年度司法書士試験の分析(11)-午後の部第37問(商業登記法の記述式問題)
     平成26年度司法書士試験の分析(12)-本試験分析セミナーのレジュメ 
     平成26年度司法書士試験の分析(13)-午後の部第36問(不動産登記法の記述式問題)
     平成26年度司法書士試験の分析(14)-午後の部第37問(商業登記法の記述式問題)

    スポンサーサイト