このブログは,多くの受験生の方が司法書士試験に合格するために開設しました。
    遺産分割の協議後に他の相続人が死亡して当該協議の証明者が一人となった場合の相続による所有権の移転の登記の可否について
     【新規講座】

     重要先例総Check講座

     詳しくは,この記事をお読みください。



    【販売中の電子書籍】

    [セット]
    NEW!!! 
    □ 司法書士試験の過去問【平成11年度から平成27年度までの択一式問題】

    NEW!!! 
    □ 司法書士試験の過去問【平成27年度択一式試験】

    NEW!!! マイナンバー法関連の改正対策
    □ 【セット】マイナンバー法関連の登記法令の解説
    (個別) マイナンバー法関連の不登令及び不登規の改正の解説
         マイナンバー法関連の商登法及び商登規の解説(別紙付)


    □ 平成28年度司法書士試験対策 答案作成に当たっての注意事項集
             DLmarketで購入
     参考: 紹介記事である「続・ほんまに分かって作ってるん?」をお読みください。


    □ 平成27年商業登記規則改正通達完全対応問題集
              DLmarketで購入
     参考: 紹介記事である「平成27年商業登記規則改正通達完全対応問題集」をお読みください。


    □ 平成28年度対策 司法書士試験の過去問【憲法】
              DLmarketで購入

    □ 平成28年度対策 司法書士試験の過去問【会社法及び商法】(平成18年度以降)
              DLmarketで購入

    □ 平成28年度対策 司法書士試験の過去問【商業登記法】(平成18年度以降)
              DLmarketで購入



    【公開中の動画】

     2015年本試験分析セミナー
       動画: TAC動画チャンネル

     中上級者のための合格の方法論
       動画: TAC動画チャンネル

     択一式対策講座【理論編】民法第1回
       動画: TAC動画チャンネル

     弱点克服講座ガイダンス「よく深く知る!会社法学習のコツ&苦手意識を克服しよう!」
       動画: TAC動画チャンネル

     秋から始める2016年度本試験対策
       動画: TAC動画チャンネル

     答練を活用した合格の戦略
       動画: TAC動画チャンネル

     本試験の的中率が実証する「択一式対策講座実践編」&記述式対策講座「体験講義」
       動画: TAC動画チャンネル

     択一式対策講座[実践編]
       動画: TAC動画チャンネル





     こんばんは@新幹線です。

     今日は,記述式対策講座・商業登記法【理論編】第2回・第3回の講義でした。

     僕自身大好きな商業登記法の記述式問題対策の講義です。順調に決まっています。

     でも,鼻水と喉・顎の痛みが…。来週までにきっちり治したいと思います。

     受講生の皆さん,聞き苦しくてごめんなさい。




     色々と溜まりまくっている論点解説等ですが,今回は,掲題の「遺産分割の協議後に他の相続人が死亡して当該協議の証明者が一人となった場合の相続による所有権の移転の登記の可否について」。

     論点解説の前に,一言。

     紹介する先例は,平28.3.2民二154号とかなり新しく,もう平成28年度司法書士試験の問題の内容も決定されたと考えられる時期を経過した後に発出されたものですが,結構前から話題になっていたテーマですし,一応4月1日までに発出された先例は押さえておくのが受験生としてのマナーかなと思うので,取り上げることにしました。

     では,始めましょう。






    【事例1】

    1 甲土地の所有権の登記名義人は,Aである。Aには,配偶者であるB及び子であるCがいる。
    2 平成28年3月1日,Aが死亡した。
    3 平成28年5月1日,Bが死亡した。




     この【事例1】において,現在の所有者がCであることは問題ないのですが,どうやってC名義の登記を実現するのかが問題となります。

     この点,以前は,BとCの間で甲土地をCの所有とする遺産分割協議が行われていなかったとしても,Cは,Cという立場Bの相続人であるCという2人の立場で,一人で遺産分割協議を行い,その旨の遺産分割協議書を登記原因証明情報の一部として提供して,AからCへの平成28年3月1日相続を原因とする所有権の移転の登記を申請することができると考えられていました。

     しかし,この取扱いを東京地裁及び東京高裁が否定し,今回,法務省も否定しました。


     所有権の登記名義人Aが死亡し,Aの法定相続人がB及びCのみである場合において,Aの遺産の分割の協議がされないままBが死亡し,Bの法定相続人がCのみであるときは,CはAの遺産の分割をする余地はないことから,CがA及びBの死後にAの遺産である不動産の共有持分を直接全て相続し,取得したことを内容とするCが作成した書面は,登記原因証明情報としての適格性を欠く(平28.3.2民二154号)。




     そのため,【事例1】においては,以下の登記を申請します。


     1/2 所有権移転 平成28年3月1日相続  相続人 持分2分の1 B  2分の1 C
     2/2 B持分全部移転 平成28年5月1日相続  相続人 持分2分の1 C




    【事例2】

    1 甲土地の所有権の登記名義人は,Aである。Aには,配偶者であるB及び子であるCがいる。
    2 平成28年3月1日,Aが死亡した。
    3 平成28年4月1日,BとCは,甲土地をCの所有とする遺産分割協議をした。ただし,遺産分割協議書は作成されていない。
    4 平成28年5月1日,Bが死亡した。




     この【事例2】においても,現在の所有者がCであることは問題ないのですが,どうやってC名義の登記を実現するのかが問題となります。

     この点,【事例2】においては,【事例1】と異なり,Bの生前に,BとCとの間で甲土地をCの所有とする遺産分割協議が行われています。

     遺産分割協議書は作成されていませんが,遺産分割協議書が作成されていないことは協議の有効性に何ら影響を与えないことは民法上明らかです。

     そこで,Cが,遺産分割協議書証明書を作成して,それを登記原因証明情報の一部として提供して,AからCへの平成28年3月1日相続を原因とする所有権の移転の登記を申請することができるかが問題となります。

     法務省は,これを認めました。


     所有権の登記名義人Aが死亡し,Aの法定相続人がB及びCのみである場合において,BとCの間でCが単独でAの遺産を取得する旨のAの遺産の分割の協議が行われた後にBが死亡したときは,遺産の分割の協議は要式行為ではないことから,Bの生前にBとCの間で遺産分割協議書が作成されていなくとも当該協議は有効であり,また,Cは当該協議の内容を証明することができる唯一の相続人であるから,当該協議の内容を明記してCがBの死後に作成した遺産分割協議証明書は,登記原因証明情報としての適格性を有し,これがCの印鑑証明書とともに提供されたときは,相続による所有権の移転の登記の申請に係る登記をすることができる(平28.3.2民二154号)。




     そのため,【事例2】においては,以下の登記を申請します。


     

    1/1 所有権移転 平成28年3月1日相続  相続人 C




     なお,通常,添付書面となる遺産分割協議書には,申請人を除く相続人について印鑑証明書を添付することとされていますが(昭30.4.23民事甲742号),上記平28.3.2民二154号は,申請人であるCについて印鑑証明書を求めていることに注意しましょう。

     理由としては,C以外誰も相続人がおらず,Cが遺産分割協議書の真正を担保するしかないからです。


     では,また。
      

     ↓ いつも最後までお読みいただき本当にありがとうございます!足跡としてクリックよろしくお願いします!! 平28.3.2民二154号を理解した皆さん,クリックお願いします!!!
    にほんブログ村 資格ブログ 司法書士試験へ
    にほんブログ村

    スポンサーサイト
    コメント
    この記事へのコメント
    コメントを投稿する
    URL:
    Comment:
    Pass:
    秘密: 管理者にだけ表示を許可する