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    除籍等が滅失等している場合の相続登記について
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     おはようございます@渋谷です。

     先週の金曜日で択一予想論点マスター講座の事前収録が完了したので,今週から金曜日は2コマ6時間の講義となりました。

     そのため,今は,ホテルで資料作成です。


     



     今年度は,最新の判例,先例及び実例が多くありますね…。

     今回紹介するのは,実務上は,相当重要性が高いものです。






     まずは,以下の先例をお読みください。


     除籍簿が火災により焼失し,その謄本が提出できない場合には,その旨の市区町村長の証明書及び相続人全員の「他に相続人はない」旨の証明書を提供すべきであり,単独で相続する者の「一切の責任をもつ」旨の上申書をもってこれに代えることはできない(昭44.3.3民事甲373号,昭58.3.2民三1311号)。




     ここでの相続人全員の役割は,他に相続人はいないことを証明することにありますから,ここでいう「相続人全員」には,相続放棄をした者も含まれるとされています(登記研究383号P92)。


     ちなみに,上記の先例の判決バージョンとして,以下の先例があります。


     確定判決の理由中において,登記名義人の相続人が当該相続人らのみである旨の認定がされている場合は,相続人全員の証明書に代えて,当該確定判決の正本の写しを提供することができるが,原告である申請人の「一切の責任をもつ」旨の上申書をもって他に相続人がいない旨の証明書に代えることはできない(平11.6.22民三1259号[判決に基づき時効取得を原因とする所有権の移転の登記を申請する事案])。




     でも,これらの取扱いが変更されました。

     上記と重複する部分がありますが,変更した先例の全文を掲げておきます。


     相続による所有権の移転の登記(以下「相続登記」という。)の申請において,相続を証する市町村長が職務上作成した情報(不動産登記令別表の22の項の添付情報欄)である除籍又は改製原戸籍(以下「除籍等」という。)の一部が滅失等していることにより,その謄本を提供することができないときは,戸籍及び残存する除籍等の謄本のほか,滅失等により「除籍等の謄本を交付することができない」旨の市町村長の証明書及び「他に相続人はない」旨の相続人全員による証明書(印鑑証明書添付)の提供を要する取扱いとされています(昭44.3.3民事甲373号)。
     しかしながら,上記回答が発出されてから50年近くが経過し,「他に相続人はない」旨の相続人全員による証明書を提供することが困難な事案が増加していることなどに鑑み,本日以降は,戸籍及び残存する除籍等の謄本に加え,除籍等(明治5年式戸籍(壬生戸籍)を除く。)の滅失等により「除籍等の謄本を交付することができない」旨の市町村長の証明書が提供されていれば,相続登記をして差し支えないものとします(平28.3.11民二219号)。



     
     平成28年度の本試験問題の作成時期との関係では,平28.3.11民二219号が出題される可能性は低いですが,気になるのは,昭44.3.3民事甲373号等です。

     実は,昭44.3.3民事甲373号等については,実務的過ぎるせいか,今まで一度も出題されたことがありません

     そのため,心配する必要はないと思います。


     では,また。

     最新情報はまだまだあるので,出題可能性への言及を必ず行うこととして,今後も書いていきますね。
      

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