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    不動産登記法の記述式問題で出題される未出の問い(2)
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     こんばんは。

     雨が降っています。

     更新が遅くなってごめんなさい。

     続きをやりましょう。

     不動産登記法の記述式問題で出題される未出の問い(1)
     
     以下の【問題】の答え合わせからです。


     長文ですので,クリックしてから,お読みください。
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    【問題】

     別紙2の登記がされている不動産(以下「乙土地」という。)について,司法書士法務直子は,平成29年4月11日,B及びCから登記に関する相談を受け,別紙3の抵当権の追加設定契約書には,登記できない事項が含まれていると告げた。
     別紙3の抵当権の追加設定契約書の(あ)~(お)までの事項のうち,司法書士法務花子が指摘した登記できない事項を,理由とともに回答せよ。


    別紙1 甲土地の全部事項証明書

    甲区3番
     所有権移転
     所有者 A

    乙区1番
     抵当権設定
     債権額 金1,000万円
     抵当権者 B




    別紙2 乙土地の全部事項証明書

    甲区2番
     所有権移転
     所有者 C




    別紙3 抵当権の追加設定契約書
    ※ 甲土地乙区1番の抵当権の被担保債権と同一の債権を担保する抵当権の追加設定契約書であるものとする。

    抵当権者 B
    設定者 C
    債権額 金2,000万円…(あ)
    利息 無利息…(い)
    違約金 年10%…(う)
    弁済期 平成40年12月1日…(え)
    特約  立木には抵当権の効力は及ばない…(お)




     以下,解説です。


    [債権額 金2,000万円…(あ)]

     (あ)の債権額ですが,「債権額」が絶対的登記事項であることは当然の前提として,以下の2点を検討できたかをご確認ください。

     1 抵当権の債権額を増額する変更の登記を申請することができる場合
     2 増額後の債権額で抵当権の追加設定の登記をすることの可否


     まず,「1 抵当権の債権額を増額する変更の登記を申請することができる場合」とは,以下の5つの場合です。

     a 金銭消費貸借契約によって発生した金銭債権の一部を担保する抵当権である場合
     b 将来発生する債権を担保する抵当権である場合(例えば,金銭消費貸借予約,保証委託契約に基づく求償債権,分割貸付,限度貸付の場合)
     c 一定の金額を目的としない債権を担保する抵当権である場合
     d 外国通貨で債権額を指定した債権を担保する抵当権である場合
     e 利息の元本組入れをする場合(昭25.10.20民事甲2810号)



     次に,「2 増額後の債権額で抵当権の追加設定の登記をすることの可否」については,「登記された抵当権の被担保債権たる元本債権額の残存額と将来発生すべき約定利息債権の総額との合算額とを併せて担保するための共同抵当権の追加設定の登記を申請することができる。」とする昭38.1.29民事甲310号を参考とすれば,「」と考えられます。

     僕は,【問題】において,意図的に既存の抵当権の登記原因を分からないようにしました。

     それを「不適切な問題」と捉えるのか,それとも,上記のa~eまでのいずれかの可能性を予想した上で,増額後の債権額で抵当権の追加設定の登記を申請することの可否を検討できたかは,かなり大きな差があると思います。

     当たり前のことではありますが,調子に乗った言い方をさせていただくと,僕は,「教育的配慮」をしています。


    [利息 無利息…(い)]

     (い)の利息ですが,「利息」が任意的登記事項であることは当然の前提として,以下の2点を検討できたかをご確認ください。

     1 利息を無利息と定めることの可否
     2 利息に関する定めがある抵当権で追加設定の登記をすることの可否


     まず,「1 利息を無利息と定めることの可否」については,これを「」とする実例があります(登記研究470号P98)。

     次に,2 利息に関する定めがある抵当権で追加設定の登記をすることの可否ですが,「登記された抵当権について利息の利率の引下げによる抵当権の変更の登記を申請することなく,引下げ後の利息を申請情報の内容とする共同抵当権の追加設定の登記を申請することができる。」とする昭41.12.1民事甲3322号を参考とすれば,「」と考えられます。


    [違約金 年10%…(う)]

     違約金の定めは,抵当権の登記の登記事項でないため,申請情報の内容として違約金の定めを提供した抵当権の設定の登記の申請は,却下されます(昭34.7.25民事甲1567号)。

     ただし,前掲昭34.7.25民事甲1567号の趣旨は,民法375条2項の規定により抵当権の担保すべき定期金的性質を有する損害賠償金とその性質を異にする違約金(債務不履行の場合において一定の利率により期間に応じて支払うべき損害金ではなくて,延滞期間のいかんにかかわらず支払うべき一定額を定めたもの)は,抵当権により元本債権の付随債権として担保されるものではないから,抵当権の登記事項として登記することができないとするものです。

     したがって,「違約金 年10%」のような定めによるものは,「違約金」という字句を用いていても,その実質は,民法375条2項の規定により抵当権の担保すべき損害金であるため,このような定めは,登記することができます(昭34.10.20民事三999号)。

     皆さん,この昭34.10.20民事三999号,ちゃんとお手持ちのテキストに記載されていますか?


    [弁済期 平成40年12月1日…(え)]

     弁済期の定めは,抵当証券発行の定めがあるときに限り,申請情報の内容とすることができますので(不登令別表55申請情報欄ロ,不登法88条1項6号)),抵当証券発行の定めのないこの【問題】においては,登記することができません。


    [特約  立木には抵当権の効力は及ばない…(お)]

     この定めは,問題なく登記することができます(登記記録例360)。

     
     以上が,解説です。


     皆さん,全部正解できましたか?


     がっつり抵当権に関する登記の解説でしたが,この企画の趣旨は,「各予備校が数年にわたって予想する不動産登記法の記述式問題で出題される未出の問いを知ること」です。
     
     今一度,抵当権に関する登記の登記事項を丁寧に確認しておいてください。


     次回は,もう一つの,「各予備校が数年にわたって予想する不動産登記法の記述式問題で出題される未出の問い」のご紹介です。


     では,また。


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