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    試験委員の決意(1)
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    □ 平成30年度司法書士試験対策 事実関係に関する補足・答案作成に当たっての注意事項集
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    (前注) この物語は,司法書士試験を題材とする単なる小説であり,完全にフィクションです。


     「またですか?おかしくないですか?」

     法務省の会議室に響き渡る大きな声。

     Aの声だ。

     Aは,法務省に入省してまだ数年。

     まだ若いが,真面目で優秀な職員だ。

     そんなAが大きな声を出したのは,他でもない,私の発言のせいだ。

     司法書士試験の問題は,試験委員が,1月上旬から3月上旬にかけて数回程度,法務省に集まり,その協議によって作成して
    いるのだが,先ほど,私は,平成30年度司法書士試験の商業登記法の記述式問題で出題するテーマにつき,以下の趣旨の発言をした。


     「商業登記法の記述式問題で出題するテーマは,組織再編の登記としたい。


     私は,Aがなぜそこまで反発するのか分からないでいる。

     Aの直属の上司であるにもかかわらず,だ。

     Aが,司法書士の試験委員ではなく,法務省の試験委員であることが私を困惑させている。

     司法書士の未来にそこまで興味があるわけでもあるまい。

     まあ,Aの反発の理由が何であれ,商業登記法の記述式問題で出題するテーマは,組織再編の登記とさせていただく。

     こっちにだって,理由がある。

     それをAが知らないだけだ。


     (続く)

     
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