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    このブログは,多くの受験生の方が司法書士試験に合格するために開設しました。
    新信託法に基づく信託に関する登記の解説講座(3)

     こんばんは☆

     先の記事に書き忘れましたが,遂に風邪をひきました…。

     鼻水と咳と腰痛です。

     皆さんも,風邪にはくれぐれもお気を付け下さいm(__)m

     それでは,『新信託法に基づく信託に関する登記の解説講座』の第3回を始めます。

     今回は,平成19年9月28日法務省民二第2048号(以下『先例』といいます。)によって示された信託に関する登記の登記記録例の解説を行います。


     なお,この講座は,現在刊行中の電子書籍『新信託法に基づく信託に関する登記の解説』を使用して,信託に関する登記の対策を万全とするものです。

    新信託法に基づく信託に関する登記の解説

     電子書籍『新信託法に基づく信託に関する登記の解説』は,かなり分かりやすく書いていますが,やはり,講義を受講した方が,イメージしやすいと思いますので,購入された方は,必ず,読んで下さい。




     P10~には,先例が示した登記記録例を,受験生の方が慣れている登記記録例に変換して紹介しています。

     各登記記録例のタイトルの横にある数字は,先例が示した登記記録例の番号と一致させているため,先例の原文をお持ちの方は,僕が作成した登記記録例と見比べてみて下さい。

     1について。

     これが,最も典型的な登記記録例ですね。

     甲から乙へ信託を原因として移転していることを確認して下さい。

     そうです,登記原因と『受託者』の文字です。

     2について。

     1の受託者が複数バージョンです。

     『(合有)』の文字があるところと,持分が記録されない点を確認して下さい。

     3・4について。

     これは,地上権・抵当権を信託した例です。すなわち,委託者が地上権者・抵当権者だった例です。

     この点,いわゆる『セキュリティ・トラスト』と呼ばれるものに関する5・6(P12)を比較しておく必要があります。

     5・6について。

     これが,『セキュリティ・トラスト』です。

    【セキュリティ・トラストの使い方】

     セキュリティ・トラストは,特に,多数の債権者が協調融資をする場合において,債権者とは別の第三者が担保権者となることができれば,担保権の一元的な管理が可能となり,また,被担保債権が譲渡されても,担保権がこれに随伴して移転することもないため,コストの節約等に有益であるとされています(寺本昌広著『逐条解説 新しい信託法』P35の(注9))。

     セキュリティ・トラストにおいては,債務者又は第三者である担保権設定者が委託者,担保権者が受託者,被担保債権の債権者が受益者となります。

     なお,セキュリティ・トラストに関しては,P8の先例が示した『複数の債権者が有する別個独立の複数の債権(債務者が同一でない場合も含む。)を一つの抵当権で担保することができる』という部分にも注意して下さい。

     7・8について。

     これは,仮登記の場合です。

     前提となる所有権の移転が仮登記なので,信託の登記も仮登記となります。

     余白は,所有権の移転の本登記の分と信託の登記の本登記の分の2つになります。

     本登記された後の登記記録例が8です。

     9について。

     遺言信託の場合は,原因が『信託』ではなく,『遺言信託』となります。

     10について。

     これは,まず,どんな場面なのかを考える必要があります。

     すなわち,『信託財産の処分による不動産を取得した場合』とは,どのような場合か?

     例えば,甲が乙に対して,金銭を信託したとします。この場合,金銭が信託財産となります。

     乙は,この信託された金銭をもって,何某から不動産を取得しました。

     この場合,信託財産は,金銭から不動産の所有権に変わったことになります。

     つまり,乙は,信託財産として何某から不動産を取得したのであって,固有財産として取得したのではありません。

     したがって,何某から乙への所有権の移転の登記と同時に,信託の登記を申請する必要があります。

     登記原因ですが,何某が乙に信託したわけではありませんので,登記原因は,あくまで『売買』です。
     
     しかし,信託財産であることは公示する必要があるため,『信託財産の処分による信託』の登記をすることになります。

     今回は,これぐらいで。

     では,また☆


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